東大現代文で小説が出た!①

今年の東大現代文(文系第4問)で、なんと小説が出ました。佐多稲子の短編『狭い庭』、1956年の作品です。東大で小説が出題されるのは、いつぶりなのでしょうか。東大現代文と言えば評論・随筆であり、私が受験した30年以上前も小説はノーマークでした

 

以前のブログで、「中学受験国語(論説文)の解き方は、東大現代文(2次試験)でも同じ」と書きました。論説文の精読のポイントは、「①接続語、②意味段落、③抽象度が一段高い言葉」プラス「指示語・定義づけ」であり、中学受験国語とまったく同じだからです。では、小説(物語文)の場合はどうでしょう。

 

『狭い庭』の主な登場人物は、中高年の夫婦と四十代の苗木屋の3人です。4つの設問(それぞれ60~70字程度の記述問題)は、以下のとおりでした。

問1:主人公である夫の気持ちの理由

問2:妻の発言の理由

問3:情景描写に込められた内容

問4:夫の苗木屋に対する気持ち

(問題文や解答例は、駿台・河合塾・代ゼミ等のウェブサイトをご覧ください。短いので、すぐ読めます。)

 

登場人物の心情とその理由・きっかけが問われるのは、中学受験国語と同じです。したがって、必要な読解力が、登場人物の心情変化を表す言葉や描写を見逃さない「注意力」である点も同じなのです。中学受験生が日々取り組んでいるトレーニングは、そのまま大学受験につながっているとわかるでしょう

「物語文の『線引き』のポイントは?」をご参照ください。)

 

次回に続きます。