「記述問題ができる」ってどういうこと?

前回ブログで「国語ができる」状態を考えました。では一歩進んで「記述問題ができる」というのは、どのような状態でしょうか。私は、正しく読解した上で、「適切な言葉を使って、自分が理解したことを表現できる」状態と考えています。

 

適切な言葉を選ぶには、語彙力が必要です。語彙には、理解語彙(聞く・読むときに理解できる言葉)と、使用語彙(話す・書くときに使える言葉)があります。記述問題ができるようになるには、使用語彙を増やさなければなりません。SAPIX生であれば、コトノハを音読して、五感を使って体に染み込ませるのが近道でしょう。

「続・『二月の勝者』に見る国語の『公式』」をご参照ください。)

 

自分が理解したことを表現するには、アウトプットの訓練が必要です。記述問題の答案は、大人の採点者に伝わるように書かなければなりません。したがって「大人との会話」により、アウトプットの機会を増やしましょう。その際、アウトプットに対する心理的ハードルを下げるため、大人が辛抱強く話を聴く(≠聞く)ことも大切です。

「記述問題は『話す』ことから始めよう」をご参照ください。)

 

記述問題は「出題者との対話」であり「コミュニケーション」です。授業を聴く=インプットで、わかったつもりになるだけでは足りません。国語が苦手な子供が集団授業で成績が上がらないのは、アウトプットの機会が圧倒的に足りないからでしょう。