中学受験の天王山は5年生?

「なぜ中学受験の天王山は5年生なのか」という記事がありました。スタートダッシュが大事、とばかりに出だしで力を入れすぎて、失速するご家庭が毎年いるとのこと。この時期に多くのご家庭が壁にぶつかり、挫折を経験するそうです

 

壁にぶつかる理由として、以下の3つが挙げられていました。

理由①:通塾日数、塾のコマ数の増加

理由②:学習速度の加速

理由③:難関単元の登場

それぞれについて、国語の観点から見てみましょう。

 

①について、通塾日数・コマ数が増えると、同時に宿題も増えます。全教科そうなので、即効性のない国語が後回しになってしまい、低位安定の悪循環にはまります

 

②について、近年、大手塾のカリキュラムが前倒しされ、6年生の初めから入試レベルに挑戦する上位層に合わせられました。学習速度が中位層以下には速すぎるため、実力に合わない教材に苦しむ例が後を絶ちません

 

③について、国語の難関単元は、5年生の後期に現れます。物語文では「時代や年齢が異なる」登場人物の心情を問われます論説文では「具体」と「抽象」を行き来させる文章の読解です

「5年生の後期は国語の難易度も急上昇①」「5年生の後期は国語の難易度も急上昇②」をご参照ください。)

 

国語の場合、即効性はなくても「継続は力なり」です。適切な教材を選択し、too much/too fastを避けなければなりません。地道な準備を続けて、5年生後期の山に備えましょう。