6年生9月のSAPIXオープン(第1回合格力判定)は、2つの文章(物語文と論説文)を関連づける問題が出ました。貫くテーマは「ルールと主体性」です。対話文(太郎・花子問題)が出題されており、大学入学共通テストの影響が見て取れます。
(「早稲田大も共通テストを重視?」をご参照ください。)
物語文は、校則に苦しむ中学生の葛藤が描かれています。論説文では、ルールが増えるにつれて、主体性が失われるメカニズムが説明されています。そして対話文は、2つの文章に共通する考え方が、どのように応用できるかを問うものでした。
出題形式が変わっても、問題を解くために必要な力は同じです。日頃の学習で「国語力=読解力+論理的思考力+表現力」を鍛えていれば、小手先のテクニックは必要ありません。模試や過去問で新しい形式に慣れれば、十分でしょう。
物語文の出典は、工藤純子さんの『ルール!』(2023年10月)でした。工藤純子さんは、『あした、また学校で』が2021年の駒場東邦や市川で出題されるなど、近年頻出の作家です。『ルール!』は、9月の首都圏模試でも出題され、来年入試で出題される可能性が高いでしょう。6年生のテスト問題は、最新の入試トレンドを反映しているので、必ずテスト直しをしてください。
(「国語のテスト直し 6年生は必ずやって」をご参照ください。)