「夏期講習の成果は9月にはでない」という記事がありました。6年生の夏期講習は弱点をあぶり出すためにあり、わかった弱点を秋以降に潰していく。夏期講習で偏差値がぐーんと上がることはなく、偏差値が横ばいでもきちんと伸びているので安心してください、とのことでした。
「偏差値横ばいというのは本来喜んで良い」という点は同感です。偏差値は相対位置ですから、前を走る集団に、それ以上のスピードを出して追いつく(偏差値を上げる)のは、想像以上に難しくなります。偏差値が変わらないのは実力が伸びている証拠だと、理解してあげてください。
記事には「男子の場合、6年生の冬に国語が伸びることが多い」とありました。物語文の読解に影響する「精神年齢」の伸びる時期に、男女の違いがあるからでしょう。6年生の冬までに伸びなかったとしても、同じ発達段階の仲間に囲まれた中学の方が、長い目で見てメリットが大きいと感じています。
「成果=偏差値アップ」ととらえた場合、国語は最も成果が見えにくい科目です。だからと言って、国語の勉強をさぼれば、必ず成績が落ちていき、他の科目にも悪影響を及ぼします。国語は即効性が期待できないからこそ、計画的に早めの準備を始めてください。
(「難関中保護者の『低学年からやっておけばよかった』第1位は国語!」をご参照ください。)