算数の「誠実な難問」に送られる「良問大賞」において、2024年入試では、開成の大問1が「ベスト新問題形式賞」に選ばれたという記事がありました。トップ校の問題は、追随する併願校でも似た形式の問題が出題される傾向にあるそうです。
【開成の大問1】※解答は最終行にありますので、挑戦してみてください。
数字1, 2, 3, 4, 5, 6, 7, 8, 9と四則演算の記号+, -, ×, ÷とカッコだけを用いて2024を作る式を1つ書きなさい。ただし,次の指示に従うこと。
① 1つの数字を2個以上使ってはいけません。
② 2個以上の数字を並べて2けた以上の数を作ってはいけません。
③ できるだけ使う数字の個数が少なくなるようにしなさい。(使う数字の個数が少ない答えほど,高い得点を与えます。)
答えがたくさんある中で、「少ない数を使って答えるほど高得点」という形式が、斬新と評価されていました。国語の視点からすると、設問の指示をきちんと理解できるかが、勝負の分かれ目です。算数でも国語でも、設問を理解せずに(読み飛ばしたりして)解き始めてしまう子供は、意外に多いのです。
算数に国語力が必要かは、意見の分かれるところですが、私は必要だと考えています。中学生以上でも、数学の文章題が苦手で、式を立てられない子供は多く、読解力不足を感じます。問題文の情報を正確に読み取って、出題者の意図に沿った解答を書く。国語力は全ての科目の土台となっています。
※解答例:(1+4×7×9)×8、(2+7×8×9)×4