国語が得意な子供がやっていること

前回までに、中学受験の国語が「時間との闘い」だと話しました。(「SAPIX組分けテストに見る『国語は時間との闘い』」をご参照ください。)文章が長く、高速処理が求められるため、12歳の限界に挑戦しているかのようです。今回は、論説文で「国語が得意な子供がやっていること」2つを説明します

 

①具体は早く読み、抽象はゆっくり読む

論説文を読むときは、一定のスピードで読んではいけません。まず、筆者の主張が詰まった「抽象」と、その証拠を説明する「具体」を意識します。もちろん、重要なのは抽象です。具体が始まったら早く読み、抽象が現れたらゆっくり読んで慎重に理解します。

 

②抽象の理解を、具体で答え合わせする

具体では、筆者の主張がわかりやすい例で説明されます。ここで、国語が得意な子供は、先を「予想」しながら読んでいます。予想が当たっていれば、安心して読み進めることができます。もし予想と違う具体の説明があれば、抽象の理解が誤っているので、戻って読み直す勇気が必要です

 

このように、国語が得意な子供は、重要度に応じて読むスピードを調整し、筆者の論理展開についていけているか確認しています。5年生からは、具体と抽象を行き来する論説文が増えてきます。テストの時だけ早く読むのは難しいので、普段からのトレーニングを心がけましょう