前回(「桜蔭に入れたいならSAPIX一択」なのか?)の続きで、「5年生からの『家庭学習の壁』」という記事がありました。共働きの親がフォローしなかったことで、5年生で成績が下がり、SAPIXから四谷大塚へ転塾したケースです。
記事では「SAPIXの『家庭学習中心』のメソッドが、どこまで親に負担が大きいか理解していなかった」とありました。確かに、6年生でも前期の通塾は週3日、残り4日は家庭学習です。教材が膨大なので、大人がフォローしないと、普通の子供は迷子になります。
「5年生になるとテキストがどんどん難しくなる」というのも、そのとおりです。学習内容が前倒しされたのは四谷大塚(予習シリーズ改訂)も同じで、最も大切な中学受験の基礎は、5年生の内容が中心となりました。国語は特に、5年生の後期から扱われる文章に質的な変化が生じ、6年生が始まる頃には受験レベルに達します。
(「5年生の後期は国語の難易度も急上昇①」をご参照ください。)
記事の中学教師ママは、「なにがなんでも最難関女子校」というこだわりを捨て、他の塾でも十分だと判断したそうです。一方で、SAPIXの充実した教材から、子供の実力と受験校の過去問に合うものを選べば、幅広い学校に対応できると思います。そのためにも、家庭学習を子供に任せず、大人が「教材を理解して」フォローすることが必須条件でしょう。
次回に続きます。