『二月の勝者』第4巻に、黒木先生が国語の「公式」を語る場面があります。
✅国語こそ「公式」があります。キモは「本文に書かれてること以外の単語を使わない」。記述の答えは、問題文の中にすべて入っていると言ってもいい。
この発言には、賛否両論あるようです。
確かに、上位校の過去問やSAPIXの記述問題では、模範解答に「本文にない言葉」を使っています。逆に、単純な内容でよいから、正しい日本語にまとめることを求める問題もあります。これは、同じ記述問題でも、求められる「解答の深さ」に違いがあるからです。
(「『SAPIXはなぜ保護者が大変なのか?』問題」をご参照ください。)
例えば、本郷の場合、50字程度で短めなものの、抽象度の高い内容を、本文にない言葉も使いながら解答します。解答の深さが求められるので、黒木先生の「公式」と矛盾するかもしれません。学校によって求めるものが違うので、過去問をしっかり分析する必要があるのです。
(「過去問からわかること《本郷の場合》」をご参照ください。)
多くの子供にとって、記述問題の目標は△、5割得点でOKでしょう。まずは、黒木先生の言うとおり、本文の言葉を使うことからでよいと思います。そして、語彙力と表現力が身についたら、本文にない言葉も使って、上級者の答案に挑戦しましょう。