前回のブログで、『二月の勝者』の登場人物から、2人の普通の子供の受験校を紹介しました。2月受験校の偏差値(四谷大塚)の幅は、
✅加藤匠:頴明館47~桐朋61
✅柴田まるみ:大妻中野51~女子学院70
となっています。幅が広いように見えますが、持ち偏差値の上・中・下に行きたいと思える学校を見つけることは、幸せな中学受験とする上で、とても重要です。
ただし、加藤くんについては、2/1・2/2と本命校を連続受験するなら、2/1午後は安全策を取るべきだったと思われます。1月(前受け)の結果から判断したのかもしれませんが、紙一重となるハラハラ感も、実にリアルに描かれていました。
中学受験の偏差値は、高校受験の偏差値と10以上も違います(SAPIX偏差値はもっと)。加藤くん・柴田さんが受験した頴明館・大妻中野と、高校受験で偏差値60前後の都立上野(進学指導推進校)について、大学合格実績(2023年)を比べてみましょう。
✅頴明館(学年172人):東大3人、早慶上智40人
✅大妻中野(学年199人):早慶上智23人
✅都立上野(学年約310人):早慶上智28人
生徒数を考慮すると、中高一貫校の有利性がよくわかります。
中学受験によって、同じ発達段階の仲間に囲まれ、その集団に適した教育を受けられるようになることは、想像以上の効果を発揮しているようです。