論説文であろうが、物語文であろうが、筆者は大人です。中学受験をする小学生は、大人である筆者と出題者の意図を理解し、大人である採点者に伝わる言葉で解答しなければなりません。したがって、大人と会話ができない子供は、国語で苦戦するでしょう。
大人と会話するには、子供同士の会話にはない語彙力(ボキャブラリー)が必要です。語彙力が足りないと、例えば、選択肢問題で大人(出題者)が仕掛けた罠にまんまとはまります。まずは、塾のテキストやその音読によって、語彙のインプットの量を確保してください。
語彙を使える道具にするには、インプットだけでは足りず、必ずアウトプットもしなければなりません。英語も話さなければ使えないのと同じで、国語では「大人との会話」の中で使える語彙を増やしましょう。長い話を短くまとめたり、難しい話を易しく言い換えたりできるのが、「国語力がある」ということです。
お子さまは家庭学習において、どれくらいアウトプットができているでしょうか。子供に任せていてもアウトプットはできないので、大人が時間をかけて付き合う必要があります。親子では普段の言葉に引っ張られて難しい場合、家庭教師など他人の大人にアウトソースしてください。