海外大学の合格実績で中学を選ぶか?③

前2回のブログでは、海外大学への進学に関し、やや慎重な考えを述べました。しかし、私自身、海外の大学院を卒業し、コスパでは測れない「貴重な経験」を得たと実感しています。

 

私が留学したロンドン大学の大学院では、世界中からビジネス経験のある社会人も加わり、生徒は「大人の集団」でした。授業も落ち着いていて、生徒が教授陣と対等に議論できていたと思います。単位取得試験や修士論文作成は「地獄の苦しみ」でしたが、乗り越えた後の充実感は格別なものでした。

 

日本の常識がまったく通用しない環境で、世界基準や日本の良さを実感する経験は、一生ものの財産になると思います。ロンドンの場合、美術や音楽など芸術イベントも多く、ヨーロッパ文化に直に触れることができました。海外で学ぶチャンスがあるなら、是非つかんでほしいと思いますが、海外ならではの慎重さも求められます。

 

特に注意してほしいのは、海外生活ではアルコール・ドラッグなど「様々な危険」が身近にあることです。その点で、幼さの残る大学レベルより、分別のついた大学院レベルの方が、海外で学ぶタイミングとしてお奨めできます。より多くの日本人学生が「安全に」海外で学び、たくましく成長することを切に願います。