前回のブログに続き、国語の「線引き」についてです。文章はリラックスして読む方が楽しいので、読書で線引きすることは稀でしょう。読書と違って、受験国語は「設問に答えるため」に線引きをします。選択肢問題の「解答の根拠」や、記述問題の「解答の要素」につながりそうなところに、印をつける作業です。
論説文の場合、筆者は読者にその主張を伝えるために、接続語や段落を使います。つまり、接続語や段落には、筆者からのメッセージが含まれているので、まずはそれらを利用しましょう。
【論説文の線引きのポイント】
①接続語は、すべてが重要なわけではありませんが、空欄補充問題でも使われるので、パターンを知るために、印をつけて注目します。
②段落は、形式段落の役割に注目し、意味段落の分かれ目に印をつけます。例えば、具体例の段落は重要度が下がるなど、文章の強弱・メリハリを理解します。
③抽象度の一段高い言葉に、筆者の主張が凝縮されていることが多いので、印をつけます。
これらのポイントに注意しながら読むことで、平面に書かれた文章の構造を、立体化して理解することができます。これが「精読」につながるということです。プラスアルファとして、指示語や定義づけに印をつけることもありますが、やりすぎには注意しましょう。線引きの目的は、設問に答えることであり、その時間を短縮することですから。
物語文の線引きのポイントは、次回のブログでお話しします。